佐久市の成り立ちと現在

こんにちは。プラザ佐久です。

今回は佐久市の歴史の中でも大きな出来事である、合併を含めた成り立ちについてご紹介させていただきます。

長野県の東部に位置する佐久市は、広大な自然と豊かな歴史に恵まれた地域です。古くから交通の要衝として栄え、歴史的にも重要な役割を果たしてきました。

現在では、農業、商業、観光などさまざまな産業が発展。
自然の美しさと共に、高速道路や新幹線の開通によって佐久市は現代的な都市機能も備えた、住みやすい地域となっていると言われています。

佐久市は、旧佐久市と周辺町村の合併によって現在の形になりました。
それぞれの地域には独自の歴史や特徴があり、その多様性が佐久市全体の魅力をさらに豊かなものにしていると言えるでしょう。

合併による新・佐久市の誕生

現在の佐久市は、2005年に旧佐久市、臼田町、浅科村、望月町が合併して誕生しました。それぞれの町村は異なる歴史と特徴を持っており、合併後も各地域の文化や特性を大切にしながら発展を続けています。

旧佐久市 自然と共に歩んできた伝統的な町

旧佐久市は、佐久平と呼ばれる平野に広がる町であり、農業が主な産業でした。特に、米や野菜の栽培が盛んで、佐久平の農作物は高い評価を受けています。さらに、佐久鯉や日本酒など、伝統的な特産品もこの地域の誇りです。

旧佐久市の中心部は、商業の発展が進んだ地域でもあります。北陸新幹線の開通によって東京とのアクセスが良好になったことから、商業施設や住宅が増え、現代的な都市機能が整備されました。

臼田町 医療の中心地

臼田町は、佐久市の南部に位置する地域で、特に医療分野での発展が特徴的です。臼田には佐久総合病院があり、日本あるいは世界的にみても地域医療の先進的な取り組みが進められていると言われています。
佐久総合病院は、農村部における医療と健康管理のモデルケースとして、国内外から注目されているそうです。

また、臼田町は千曲川沿いに広がる自然豊かな地域でもあり、川や山の景観、あるいは夜空に広がる星々が美しい場所です。臼田地区の自然は、訪れる人々に癒しを与えるスポットとして人気があります。

浅科村 伝統文化と美しい田園風景

浅科村は、佐久市の北部に位置する地域で、伝統的な農業が根強く残っています。浅科村では古くから稲作や畑作を行い、地域の農業文化がしっかりと根付いています。また、浅科村は山々に囲まれた風光明媚な地形が特徴で、田園風景と美しい自然が調和した場所です。

浅科といえば『五郎兵衛米』
佐久の五郎兵衛新田村(現在の佐久市甲地区)で生産されるお米のことで、こしひかりが中心となっています。
粘りと甘みが強く、炊きたてはもちろん、冷めても美味しいのが魅力的。日本でも珍しい硬質米に分類されるそうで、生産量が希少なため「幻の米」として高級料亭などで利用されることもあるそうです。

また、冬季限定の『矢島の凍み豆腐』も浅科ならではの伝統文化。
浅科の矢島地区では古くから各家庭で手づくりされてきたそうで、手間と生産者の減少から"幻の食材"となりつつあるそうですが、伝統製法の自然凍結・乾燥によってきめ細かい舌触りに仕上がり、今も変わらない冬の伝統食として親しまれています。

望月町 駒の里・風情ある街並み

望月町は、佐久市の西部に位置しています。

かつて平安時代には馬の産地として栄えました。
馬を税として献上したところ、朝廷で評判となり、勅旨牧(ちょくしまき)という朝廷(天皇)の直轄牧場となったそうです。
信濃国で最大(日本最大)の勅旨牧として繁栄。望月から献上された馬は『望月の駒』としてブランド化し、多くの歌人にも和歌によまれています。

さらには信濃国の望月宿としても栄えました。歴史的には中山道の宿場町として機能し、多くの旅人が行き交う場所でした。このため、今でも歴史を感じさせる建物や風景が残っています。

また、『駒の里』として栄えたこともあり、町の至る所に馬の絵やモチーフが見られます。藁で作る「藁馬」も伝統的な文化・工芸品となっており、佐久市役所望月支所をはじめ、様々な施設で飾られていたり、その製法を後世に伝える活動も行なわれています。

佐久市の現在 自然と共存する現代都市

合併によって誕生した佐久市は、都市機能の充実と自然との共存がうまく調和している街といえるのではないでしょうか。

北陸新幹線が停車する佐久平駅を中心に、商業施設や住宅が増加し、小学校から高校まで教育機関も充実しています。

加えて四季折々の自然を楽しめる場所もたくさんあります。
春には桜、夏には新緑、秋には紅葉、冬には雪景色と、年間を通じて美しい風景が広がります。
同じ佐久市内でも桜の満開時期、秋の紅葉時期、冬の雪深さなどが異なるため、時間をかけて楽しむことができるのも魅力です。

このように、長野県佐久市は旧佐久市、臼田町、浅科村、望月町という歴史や特徴を持った地域が合併してできた都市です。

各地域の特色が残りつつも、自然と都市機能が調和した住みやすい街として発展を遂げており、昨今では「人気の移住先」としても注目され、各種メディアでもピックアップされています。

佐久市の歴史的な背景や地域ごとの魅力を知ることで、住んでいる地域住民はもちろん、観光で訪れる皆様にも充実した時間を過ごしていただける都市ではないかと感じております。

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