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佐久・中山道さんぽ 第4弾|茂田井間の宿:小さな宿場町の静けさに包まれて初夏のさんぽ
こんにちは。プラザ佐久です。天気の良い日は、どこかへ出かけたくなりますよね。佐久市の中山道沿いには、のんびり歩いて楽しめる宿場町が点在しています。今回の連載では、各宿場町の魅力や見どころをご紹介します。宿場町を巡る「歴史さんぽ」はいかがでしょうか。 第4弾は「茂田井間の宿(もたいあいのしゅく)」です。ひっそりとたたずむ宿場町で、古い街並みと自然を感じながら散策してみてはいかがでしょうか。 茂田井間の宿とは 茂田井間の宿は、中山道望月宿と芦田宿の間に位置する地域です。江戸時代、宿場間の距離が長かったため「間の宿」として設けられました。本陣や旅籠はなく、旅人が休息するための場所として機能していたそうです。幕府は本宿以外での宿泊を厳しく取り締まっていたため、茂田井はあくまで休憩所ですが、大行列や特別な事情の際には重要な役割を果たしていたそうです。 また、茂田井は良質な米の産地であり、小諸藩主や家臣たちが茂田井産の米を江戸まで運ばせた歴史があります。元禄2年(1689年)には酒造りが始まったそうで、現在も2軒の老舗酒蔵が現役で稼働しています。 町並み・見どころ 宿場の長さは750m〜1.7kmほどで、江戸時代の道幅や町割りがそのまま残っているため、ほとんど当時と変わらない町並みが残されています。 望月地区にある「おいでなんし望月へ駐車場」や「望月商工会佐久市観光協会望月支部駐車場」からは、徒歩で35分です。駐車場から徒歩で向かうと、道沿いにある道標などの史跡を見ながら歩けます。また、宿場の中には、アクセスしやすい場所に「大澤酒造駐車場」があります。 歴史的な建物と文化財 茂田井間の宿で最大の魅力は、昔ながらの町並みが残されていることです。明治・昭和期に新たな道が集落を迂回して整備されたため、現代的な開発を免れ、当時の面影が色濃く残りました。白壁の土蔵や板塀、連子格子の家々が旧街道沿いに並び、道端には江戸時代から続く水路が静かに流れています。この水路と坂道のある地形は町並みの風情を一層引き立てています。 引用:佐久市デジタルフォトギャラリー 町並みの保存は、法的な景観保存地区の指定によるものではなく、住民たちの「この景観を後世に残したい」という強い思いと自主的な努力によって守られてきたそうです。この住民主体の保存活動によって、茂田井間の宿ならではの温かさと静けさを今に伝えています。 江戸時代後期の住宅や酒造施設など30棟が国の登録有形文化財に指定されています。これほど多くの建物が一度に登録されているのは全国的にも珍しいそうです。特に、大澤酒造と武重本家酒造の建物は現役で使われており、伝統的な酒蔵建築や蔵の敷地が良好な状態で保存されています。 大澤酒造 元禄2年(1689年)創業の330年以上の歴史を持つ老舗酒蔵です。酒蔵は非公開ですが、敷地内には、酒造りに使われていた古い酒蔵を改装した「しなの山林美術館」「大澤酒造民俗資料館」「名主の館書道館」があります。 「民俗資料館」が開設された経緯は、創業元年に醸造されたと思われるお酒が蔵内で見つかり、現存する最古の日本酒と認定されたことがきっかけでした。資料館には、その日本酒が詰められていた古伊万里の壺「秘蔵元禄の壺」や、酒造に眠っていた数々の資料が展示されています。資料館の隣接には、大澤家出身の画家・大澤邦雄氏の喜寿を記念して建てられた「しなの山林美術館」と、近代書道の祖・比田井天来や天来門流作家の作品、明鏡止水のラベルの書家・吉野大巨氏の作品などが展示されている「名主の館書道館」もあり、歴史とともに芸術も堪能できるスポットとなっています。 資料館の営業時間は9:00〜17:00(最終入館16:30)。定休日は年末年始です。団体の場合は事前連絡が必要です。 参照:長野県博物館協議会 武重本家酒造 江戸時代後期から明治・大正期にかけて建てられた住宅や酒造施設は、前述の登録有形文化財群の一部であり、主屋をはじめとする建物が今なお当時の姿をとどめています。土蔵造りや切妻造りといった伝統的な建築様式が残され、蔵の中では現在も日本酒造りが続けられています。 映画「たそがれ清兵衛」や「男はつらいよ」のロケ地であり、「サマーウォーズ」では武重本家酒造の建物が作中のモデルとなって登場しています。また、明治・大正時代の歌人である若山牧水がこの地を訪れたことを記念し、敷地内に歌碑が建てられています。牧水が詠んだ酒や旅をテーマにした和歌が刻まれ、文学ファンにも人気のスポットとなっています。 歴史と信仰に触れる寺社と史跡 神明社:茂田井の鎮守社です。伊勢神宮と同じ神明造りの本殿が特徴で、地域の人々の信仰を集めてきました。 諏訪社:境内には村内各地から集められた大小9基の夫婦道祖神が並んでいます。 無量寺:古くからこの地域にある寺院です。 石割坂:茂田井宿の上組と下組を結ぶ坂道です。かつて大きな岩があったそうですが、中山道整備の際に岩を砕き通りやすくしたことから、石割坂と呼ばれています。 茂田井一里塚:江戸時代の旅人が距離の目安とした塚で、当時の交通や旅の様子が感じられます。 上組高札場跡:江戸時代、法令やお触れを掲示した場所の跡で、当時の行政や地域の様子を伝えています。 参照:佐久商工会議所:佐久歴史の道 茂田井間の宿のグルメと体験...
佐久・中山道さんぽ 第4弾|茂田井間の宿:小さな宿場町の静けさに包まれて初夏のさんぽ
こんにちは。プラザ佐久です。天気の良い日は、どこかへ出かけたくなりますよね。佐久市の中山道沿いには、のんびり歩いて楽しめる宿場町が点在しています。今回の連載では、各宿場町の魅力や見どころをご紹介します。宿場町を巡る「歴史さんぽ」はいかがでしょうか。 第4弾は「茂田井間の宿(もたいあいのしゅく)」です。ひっそりとたたずむ宿場町で、古い街並みと自然を感じながら散策してみてはいかがでしょうか。 茂田井間の宿とは 茂田井間の宿は、中山道望月宿と芦田宿の間に位置する地域です。江戸時代、宿場間の距離が長かったため「間の宿」として設けられました。本陣や旅籠はなく、旅人が休息するための場所として機能していたそうです。幕府は本宿以外での宿泊を厳しく取り締まっていたため、茂田井はあくまで休憩所ですが、大行列や特別な事情の際には重要な役割を果たしていたそうです。 また、茂田井は良質な米の産地であり、小諸藩主や家臣たちが茂田井産の米を江戸まで運ばせた歴史があります。元禄2年(1689年)には酒造りが始まったそうで、現在も2軒の老舗酒蔵が現役で稼働しています。 町並み・見どころ 宿場の長さは750m〜1.7kmほどで、江戸時代の道幅や町割りがそのまま残っているため、ほとんど当時と変わらない町並みが残されています。 望月地区にある「おいでなんし望月へ駐車場」や「望月商工会佐久市観光協会望月支部駐車場」からは、徒歩で35分です。駐車場から徒歩で向かうと、道沿いにある道標などの史跡を見ながら歩けます。また、宿場の中には、アクセスしやすい場所に「大澤酒造駐車場」があります。 歴史的な建物と文化財 茂田井間の宿で最大の魅力は、昔ながらの町並みが残されていることです。明治・昭和期に新たな道が集落を迂回して整備されたため、現代的な開発を免れ、当時の面影が色濃く残りました。白壁の土蔵や板塀、連子格子の家々が旧街道沿いに並び、道端には江戸時代から続く水路が静かに流れています。この水路と坂道のある地形は町並みの風情を一層引き立てています。 引用:佐久市デジタルフォトギャラリー 町並みの保存は、法的な景観保存地区の指定によるものではなく、住民たちの「この景観を後世に残したい」という強い思いと自主的な努力によって守られてきたそうです。この住民主体の保存活動によって、茂田井間の宿ならではの温かさと静けさを今に伝えています。 江戸時代後期の住宅や酒造施設など30棟が国の登録有形文化財に指定されています。これほど多くの建物が一度に登録されているのは全国的にも珍しいそうです。特に、大澤酒造と武重本家酒造の建物は現役で使われており、伝統的な酒蔵建築や蔵の敷地が良好な状態で保存されています。 大澤酒造 元禄2年(1689年)創業の330年以上の歴史を持つ老舗酒蔵です。酒蔵は非公開ですが、敷地内には、酒造りに使われていた古い酒蔵を改装した「しなの山林美術館」「大澤酒造民俗資料館」「名主の館書道館」があります。 「民俗資料館」が開設された経緯は、創業元年に醸造されたと思われるお酒が蔵内で見つかり、現存する最古の日本酒と認定されたことがきっかけでした。資料館には、その日本酒が詰められていた古伊万里の壺「秘蔵元禄の壺」や、酒造に眠っていた数々の資料が展示されています。資料館の隣接には、大澤家出身の画家・大澤邦雄氏の喜寿を記念して建てられた「しなの山林美術館」と、近代書道の祖・比田井天来や天来門流作家の作品、明鏡止水のラベルの書家・吉野大巨氏の作品などが展示されている「名主の館書道館」もあり、歴史とともに芸術も堪能できるスポットとなっています。 資料館の営業時間は9:00〜17:00(最終入館16:30)。定休日は年末年始です。団体の場合は事前連絡が必要です。 参照:長野県博物館協議会 武重本家酒造 江戸時代後期から明治・大正期にかけて建てられた住宅や酒造施設は、前述の登録有形文化財群の一部であり、主屋をはじめとする建物が今なお当時の姿をとどめています。土蔵造りや切妻造りといった伝統的な建築様式が残され、蔵の中では現在も日本酒造りが続けられています。 映画「たそがれ清兵衛」や「男はつらいよ」のロケ地であり、「サマーウォーズ」では武重本家酒造の建物が作中のモデルとなって登場しています。また、明治・大正時代の歌人である若山牧水がこの地を訪れたことを記念し、敷地内に歌碑が建てられています。牧水が詠んだ酒や旅をテーマにした和歌が刻まれ、文学ファンにも人気のスポットとなっています。 歴史と信仰に触れる寺社と史跡 神明社:茂田井の鎮守社です。伊勢神宮と同じ神明造りの本殿が特徴で、地域の人々の信仰を集めてきました。 諏訪社:境内には村内各地から集められた大小9基の夫婦道祖神が並んでいます。 無量寺:古くからこの地域にある寺院です。 石割坂:茂田井宿の上組と下組を結ぶ坂道です。かつて大きな岩があったそうですが、中山道整備の際に岩を砕き通りやすくしたことから、石割坂と呼ばれています。 茂田井一里塚:江戸時代の旅人が距離の目安とした塚で、当時の交通や旅の様子が感じられます。 上組高札場跡:江戸時代、法令やお触れを掲示した場所の跡で、当時の行政や地域の様子を伝えています。 参照:佐久商工会議所:佐久歴史の道 茂田井間の宿のグルメと体験...
佐久・中山道さんぽ 第3弾|塩名田宿:千曲川と宿場町 水辺の景色を楽しむのんびりさんぽ
こんにちは。プラザ佐久です。天気の良い日は、どこかへ出かけたくなりますよね。佐久市の中山道沿いには、のんびり歩いて楽しめる宿場町が点在しています。今回の連載では、各宿場町の魅力や見どころをご紹介します。宿場町を巡る「歴史さんぽ」はいかがでしょうか。 第3弾は「塩名田宿(しおなだしゅく)」です。千曲川を中心に形成された塩名田宿では、水辺の町ならではの景色や雄大な浅間山を望む風景をぜひ楽しんでください。 塩名田宿とは 塩名田宿は、江戸から数えて23番目の中山道の宿場町です。千曲川の東側に作られた川沿いにあり、浅間山を望む自然豊かな場所にあります。 千曲川は「近郷無類の荒れ川」とも呼ばれ、たびたび氾濫を繰り返してきました。橋が流されると旅人は渡し舟を使うしかなく、川の増水時には旅人の足を止める宿として重要な役割を担っていたそうです。また、舟運や交通の要所としても栄えたそうです。江戸時代には本陣2軒、脇本陣1軒、旅籠7軒が並び、東西に長い町並みが特徴です。 下宿・中宿・河原宿の3つのエリアと、千曲川の西側には塩名田宿の加宿だった御馬寄村も位置しており、それぞれに異なる趣があります。町並みを歩くと、家々の軒先に「〇〇屋」といった旧屋号の看板が掲げられており、江戸時代から続く宿場町の歴史や人々の暮らしを感じられます。 町並み紹介・見どころ 駐車場:旧浅科公民館は本陣問屋跡の向かいにあり、公共トイレも設置されています。バス停のある大きな通り沿いにあるため、利用しやすい立地です。 下宿・中宿・河原宿・御馬寄村、各エリアの町歩き 下宿 宿場町の入口にあたり、かつては旅籠や商家が軒を連ねていました。今も古い建物が点在し、静かな雰囲気が漂います。中宿との間には小諸宿へ至る小諸道があり、小諸藩にとって領内支配の主要道路だったそうです。明治2年(1869年)の川西騒動では、小諸藩兵がこの道から塩名田宿へ入り、千曲川の西エリアにある御馬寄地区へ集結した一揆勢と向かいあったそうです。 中宿 ここは宿場の中心部にあたります。本陣・脇本陣・問屋場が置かれ、旅人や大名行列でにぎわったエリアです。現在も本陣問屋跡(大井屋・丸山善兵衛本陣跡)が残っています。建物は個人宅のため内部は非公開ですが、外観から歴史を感じることができます。 引用:佐久市デジタルフォトギャラリー 佐越家住宅は天保2年(1831年)築の町屋で、もとは農家でしたが町屋造りに改築されたそうです。隣には白壁・土蔵造りの蔵元があり、かつては造り酒屋としてにぎわったそうです。 河原宿 千曲川に近いエリアです。通称「お滝通り」と呼ばれる坂を下ると、旅籠風の建物がいくつか現われます。川魚料理屋や昭和初期の建物も残り、かつてのにぎわいが感じられます。千曲川に近いこの通りは、川のせせらぎとともにさんぽが楽しめるエリアとなっています。昭和6年(1931年)に千曲川に架かる中津橋が架け替えられ、国道が高い位置を通過するようになりました。そのため、国道沿いの住宅では既存の2階建に増築して4階建てとし、国道へ直接出られるようにした住宅が見られます。また、国道に上るための階段も所々に作られています。 河原宿では、「塩名田宿宿場祭り」が毎年10月第2日曜日に開催されています。宿場綱引き大会や中山道宿場太鼓など、地域をあげてのにぎやかなイベントです。 引用:佐久市デジタルフォトギャラリー 御馬寄村(みまよせむら) 平安期に官牧望月牧(かんぼくもちづきのまき)の牧馬を検査し、朝廷への貢馬を寄せ集めた場所だったことから「御馬寄」という地名になったと伝えられています。近隣地域にも「駒寄」「御牧原」など牧場運営の中心的な施設があったそうで、望月牧の一部として機能していたそうです。 望月地域の歴史については、プラザ佐久の他の記事もぜひご覧ください。【佐久エリア紹介】望月地区の魅力とは。歴史ある建物や風情が残る町並みを散策佐久・中山道さんぽ 第1弾|望月宿:レトロな街並みを楽しむ初夏のさんぽ道 江戸時代には馬や人夫が配備され、木賃宿もあったそうです。八幡宿まで3kmと近く、川止めなどの際の宿泊者にも対応していたそうです。また、米市場として集落には数軒の穀物問屋や商家があり、物流の拠点としても繁盛したようです。 塩名田宿を象徴する史跡と寺社 休み茶屋跡と湧き水と十九夜塔 中宿から河原宿への坂を下る途中には、かつて「滝明神」があり、ケヤキの根元から水が湧き出ていました。隣には「角屋」と呼ばれた休み茶屋があり、旅人の疲れを癒やしていました。滝明神はその後、塩名田神社へ移されましたが、今も清らかな水が流れています。現在は東屋が設けられているので、さんぽの途中で一息つくのにぴったりの場所です。傍らには十九夜塔があります。かつて、十九夜講と呼ばれる女性たちが集まり、この場所で夜を徹して祈りを捧げていたそうです。 舟つなぎ石 明治6年に船会社を作り、9艘の舟をつないで、その上に板を渡す「船橋」方式が取られていたそうです。千曲川の渡し舟をつなぐために石に穴をあけて使われた「舟つなぎ石」が、今も川沿いに残っています。千曲川はたびたび増水し、橋が流されることも多かったため、舟運が重要な交通手段でした。舟つなぎ石は、そんな歴史を今に伝える貴重な遺構です。 引用:佐久市デジタルフォトギャラリー...
佐久・中山道さんぽ 第3弾|塩名田宿:千曲川と宿場町 水辺の景色を楽しむのんびりさんぽ
こんにちは。プラザ佐久です。天気の良い日は、どこかへ出かけたくなりますよね。佐久市の中山道沿いには、のんびり歩いて楽しめる宿場町が点在しています。今回の連載では、各宿場町の魅力や見どころをご紹介します。宿場町を巡る「歴史さんぽ」はいかがでしょうか。 第3弾は「塩名田宿(しおなだしゅく)」です。千曲川を中心に形成された塩名田宿では、水辺の町ならではの景色や雄大な浅間山を望む風景をぜひ楽しんでください。 塩名田宿とは 塩名田宿は、江戸から数えて23番目の中山道の宿場町です。千曲川の東側に作られた川沿いにあり、浅間山を望む自然豊かな場所にあります。 千曲川は「近郷無類の荒れ川」とも呼ばれ、たびたび氾濫を繰り返してきました。橋が流されると旅人は渡し舟を使うしかなく、川の増水時には旅人の足を止める宿として重要な役割を担っていたそうです。また、舟運や交通の要所としても栄えたそうです。江戸時代には本陣2軒、脇本陣1軒、旅籠7軒が並び、東西に長い町並みが特徴です。 下宿・中宿・河原宿の3つのエリアと、千曲川の西側には塩名田宿の加宿だった御馬寄村も位置しており、それぞれに異なる趣があります。町並みを歩くと、家々の軒先に「〇〇屋」といった旧屋号の看板が掲げられており、江戸時代から続く宿場町の歴史や人々の暮らしを感じられます。 町並み紹介・見どころ 駐車場:旧浅科公民館は本陣問屋跡の向かいにあり、公共トイレも設置されています。バス停のある大きな通り沿いにあるため、利用しやすい立地です。 下宿・中宿・河原宿・御馬寄村、各エリアの町歩き 下宿 宿場町の入口にあたり、かつては旅籠や商家が軒を連ねていました。今も古い建物が点在し、静かな雰囲気が漂います。中宿との間には小諸宿へ至る小諸道があり、小諸藩にとって領内支配の主要道路だったそうです。明治2年(1869年)の川西騒動では、小諸藩兵がこの道から塩名田宿へ入り、千曲川の西エリアにある御馬寄地区へ集結した一揆勢と向かいあったそうです。 中宿 ここは宿場の中心部にあたります。本陣・脇本陣・問屋場が置かれ、旅人や大名行列でにぎわったエリアです。現在も本陣問屋跡(大井屋・丸山善兵衛本陣跡)が残っています。建物は個人宅のため内部は非公開ですが、外観から歴史を感じることができます。 引用:佐久市デジタルフォトギャラリー 佐越家住宅は天保2年(1831年)築の町屋で、もとは農家でしたが町屋造りに改築されたそうです。隣には白壁・土蔵造りの蔵元があり、かつては造り酒屋としてにぎわったそうです。 河原宿 千曲川に近いエリアです。通称「お滝通り」と呼ばれる坂を下ると、旅籠風の建物がいくつか現われます。川魚料理屋や昭和初期の建物も残り、かつてのにぎわいが感じられます。千曲川に近いこの通りは、川のせせらぎとともにさんぽが楽しめるエリアとなっています。昭和6年(1931年)に千曲川に架かる中津橋が架け替えられ、国道が高い位置を通過するようになりました。そのため、国道沿いの住宅では既存の2階建に増築して4階建てとし、国道へ直接出られるようにした住宅が見られます。また、国道に上るための階段も所々に作られています。 河原宿では、「塩名田宿宿場祭り」が毎年10月第2日曜日に開催されています。宿場綱引き大会や中山道宿場太鼓など、地域をあげてのにぎやかなイベントです。 引用:佐久市デジタルフォトギャラリー 御馬寄村(みまよせむら) 平安期に官牧望月牧(かんぼくもちづきのまき)の牧馬を検査し、朝廷への貢馬を寄せ集めた場所だったことから「御馬寄」という地名になったと伝えられています。近隣地域にも「駒寄」「御牧原」など牧場運営の中心的な施設があったそうで、望月牧の一部として機能していたそうです。 望月地域の歴史については、プラザ佐久の他の記事もぜひご覧ください。【佐久エリア紹介】望月地区の魅力とは。歴史ある建物や風情が残る町並みを散策佐久・中山道さんぽ 第1弾|望月宿:レトロな街並みを楽しむ初夏のさんぽ道 江戸時代には馬や人夫が配備され、木賃宿もあったそうです。八幡宿まで3kmと近く、川止めなどの際の宿泊者にも対応していたそうです。また、米市場として集落には数軒の穀物問屋や商家があり、物流の拠点としても繁盛したようです。 塩名田宿を象徴する史跡と寺社 休み茶屋跡と湧き水と十九夜塔 中宿から河原宿への坂を下る途中には、かつて「滝明神」があり、ケヤキの根元から水が湧き出ていました。隣には「角屋」と呼ばれた休み茶屋があり、旅人の疲れを癒やしていました。滝明神はその後、塩名田神社へ移されましたが、今も清らかな水が流れています。現在は東屋が設けられているので、さんぽの途中で一息つくのにぴったりの場所です。傍らには十九夜塔があります。かつて、十九夜講と呼ばれる女性たちが集まり、この場所で夜を徹して祈りを捧げていたそうです。 舟つなぎ石 明治6年に船会社を作り、9艘の舟をつないで、その上に板を渡す「船橋」方式が取られていたそうです。千曲川の渡し舟をつなぐために石に穴をあけて使われた「舟つなぎ石」が、今も川沿いに残っています。千曲川はたびたび増水し、橋が流されることも多かったため、舟運が重要な交通手段でした。舟つなぎ石は、そんな歴史を今に伝える貴重な遺構です。 引用:佐久市デジタルフォトギャラリー...
佐久・中山道さんぽ 第2弾|小田井宿:軽井沢から少し足をのばして、静かな宿場町を歩く
こんにちは。プラザ佐久です。 お出かけにぴったりな季節になってきました。佐久市の中山道沿いには、のんびり歩いて楽しめる宿場町が点在しています。今回の連載では、各宿場町の魅力や見どころをご紹介します。初夏の空気と風景にぴったりの“新緑さんぽ”をご提案します。 第2弾は「小田井宿(おたいしゅく)」です。日常の喧騒から少し離れて、静かな宿場町で癒されてみてはいかがでしょうか。 小田井宿とは 小田井宿は、かつて江戸と京都を結んだ重要な街道、中山道の宿場町の一つです。険しい碓氷峠を越え、信州の佐久平に入って最初に現れる宿場町の入口にあたります。 その規模は本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠5軒と比較的小規模でしたが、重要な役割を担っていました。隣接する追分宿には、大名行列が宿泊することが多かった一方で、小田井宿は姫君や身分の高い女性たちが主に利用したことから、「姫の宿」とも呼ばれていたそうです。静かで落ち着いた雰囲気が、女性たちの旅の疲れを癒したのかもしれません。 町並み紹介・見どころ 小田井宿は主要幹線から外れているためか、古い建物や当時の雰囲気が色濃く残されていることから、「中山道小田井宿跡」として御代田町指定史跡として保存されています。 小田井宿には中山道小田井宿観光客専用駐車場があり、無料で利用できます。数台が停められる小規模な駐車場ですが、宿場内にありアクセスがしやすいです。また、御代田駅からは徒歩20分の距離です。歩いていくと、長野県道137号線と交わる小田井上宿交差点に「小田井宿入口標柱と石塔」があり、中山道を江戸方から辿るように歩くことができます。 宿場町を感じる建物 小田井宿の本陣は、安川家が代々務めてきたそうです。建物は、宝暦6年(1756年)に建てられており、改修が行われながらも一部当時の建物が残っているようです。文久元年(1861年)に、皇女和宮が14代将軍徳川家茂の元へ降嫁する道中で、休憩のために本陣に立ち寄ったそうです。現在では、毎年8月16日に「小田井宿まつり」が開催され、嫁いだ和宮の嫁入り行列を再現した行列が町を練り歩きます。歴史好きの方には見逃せないイベントです。 参照:御代田観光協会 脇本陣(尾台家)は、本陣のはす向かいにありましたが、明治期に小田井を引き払い移転したため建物は残されておらず、現在は表示があるのみとなっています。 小田井宿には、問屋が2軒ありました。上の問屋は、本陣と同じ安川家が営んでいたそうです。建物は江戸後期のもので、出桁造りと連子格子が綺麗に残されています。内部は非公開ですが、荷置き場・帳場・客室部・馬や・土間などの保存状態も良好だそうです。下の問屋は、飛脚問屋でもあり尾台家が営んでいました。建物は明和9(1772)年の大火以降のものです。妻入り本棟造りの豪壮な造りで、破風には懸魚がついています。また、板塀の上を這う松は樹齢300年余りなんだそうです。2軒の問屋は半月交代で仕事をしていたそうです。 旅籠は5軒ありました。和泉屋は文化・文政年間の建物で、明治期に養蚕のための改造がされたようですが、旅籠屋の原型をよく留めています。元禄期の建物とされる大黒屋も、玄関に大戸を持つ当時の建築様式を見ることができます。 前田原の名主屋敷などが残る裏道は、旧中山道の古道で江戸時代の生活道路でした。 中山道と並ぶ形で通り、飯玉神社の前を通り栄町で中山道に合流します。この道は道祖神などの石造物や焼石の石垣も残されており、当時の雰囲気を感じられる道になっています。 旧中山道沿いを歩いていると、各所に史跡案内板が設置されています。案内板を読みながら、かつての旅人たちの姿を想像しつつ、ゆったりとさんぽしてみてはいかがでしょうか。田園風景と浅間山の大パノラマのなか、新緑の季節には特に爽やかな風が吹き抜け、心身ともにリフレッシュできることでしょう。 寺社と史跡 次に、小田井宿周辺の寺社や史跡を見ていきましょう。 真楽寺 境内には長野県宝に指定されている三重塔や、御代田町指定文化財の観音堂、天然記念物の神代杉などがあります。甲賀三郎の龍神伝説発祥の地として知られ、聖徳太子、源頼朝、松尾芭蕉も参拝したと伝えられています。甲賀三郎龍伝説に基づいた龍神まつりが、毎年7月の最終土曜日に開催されています。真楽寺の境内で行われる龍神開眼式から始まり、杉木立に囲まれた神秘的な雰囲気の中、爆竹や龍神太鼓保存会「鼓響」の太鼓の音が響き渡ると、龍神が1年間の眠りから目を覚まします。このあと会場を龍神の杜公園に移し、最高の盛り上がりをみせます。 長倉神社・諏訪神社合殿 産土神で鎮守でもあり、社叢には推定樹齢200〜300年の古木が多く御代田町の指定天然記念物となっています。「小田井の道祖神まつり」は御代田町指定無形民俗文化財で、長倉神社・諏訪神社合殿での祭事を起点に行われます。藁で作られた大きなわら馬を引いて町内を練り歩くのですが、わら馬は子ども達が乗れるほどの大きさがあり、境内の神馬舎に保管されています。 御代田一里塚(大久保一里塚) 旅の目印であった一里塚も残されています。江戸初期に中山道が整備された際に作られ、寛永12年(1635年)の道路改修で街道から外れたことで、保存状態が良いまま残っています。当初は榎があったそうですが、現在はしだれ桜が植えられています。中山道佐久地域で原形をとどめるのはここだけであり、長野県史跡に指定されています。 宝珠院 樹齢300年のしだれ桜やアカマツがあり、御代田町の天然記念物に指定されています。 小田井城址 かつての山城の跡。小田井氏によって築城され、武田氏家臣板垣信方により落城した佐久屈指の大きさを誇る城でした。小田井宿の東側にあり、3方を囲う深い谷が強固な城壁となっていました。入口のW字の形をした堀や空堀、土塁、女性や子どもが逃げたと言われている「くぐり岩」の抜け穴跡が残っており、歴史を感じることができます。...
佐久・中山道さんぽ 第2弾|小田井宿:軽井沢から少し足をのばして、静かな宿場町を歩く
こんにちは。プラザ佐久です。 お出かけにぴったりな季節になってきました。佐久市の中山道沿いには、のんびり歩いて楽しめる宿場町が点在しています。今回の連載では、各宿場町の魅力や見どころをご紹介します。初夏の空気と風景にぴったりの“新緑さんぽ”をご提案します。 第2弾は「小田井宿(おたいしゅく)」です。日常の喧騒から少し離れて、静かな宿場町で癒されてみてはいかがでしょうか。 小田井宿とは 小田井宿は、かつて江戸と京都を結んだ重要な街道、中山道の宿場町の一つです。険しい碓氷峠を越え、信州の佐久平に入って最初に現れる宿場町の入口にあたります。 その規模は本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠5軒と比較的小規模でしたが、重要な役割を担っていました。隣接する追分宿には、大名行列が宿泊することが多かった一方で、小田井宿は姫君や身分の高い女性たちが主に利用したことから、「姫の宿」とも呼ばれていたそうです。静かで落ち着いた雰囲気が、女性たちの旅の疲れを癒したのかもしれません。 町並み紹介・見どころ 小田井宿は主要幹線から外れているためか、古い建物や当時の雰囲気が色濃く残されていることから、「中山道小田井宿跡」として御代田町指定史跡として保存されています。 小田井宿には中山道小田井宿観光客専用駐車場があり、無料で利用できます。数台が停められる小規模な駐車場ですが、宿場内にありアクセスがしやすいです。また、御代田駅からは徒歩20分の距離です。歩いていくと、長野県道137号線と交わる小田井上宿交差点に「小田井宿入口標柱と石塔」があり、中山道を江戸方から辿るように歩くことができます。 宿場町を感じる建物 小田井宿の本陣は、安川家が代々務めてきたそうです。建物は、宝暦6年(1756年)に建てられており、改修が行われながらも一部当時の建物が残っているようです。文久元年(1861年)に、皇女和宮が14代将軍徳川家茂の元へ降嫁する道中で、休憩のために本陣に立ち寄ったそうです。現在では、毎年8月16日に「小田井宿まつり」が開催され、嫁いだ和宮の嫁入り行列を再現した行列が町を練り歩きます。歴史好きの方には見逃せないイベントです。 参照:御代田観光協会 脇本陣(尾台家)は、本陣のはす向かいにありましたが、明治期に小田井を引き払い移転したため建物は残されておらず、現在は表示があるのみとなっています。 小田井宿には、問屋が2軒ありました。上の問屋は、本陣と同じ安川家が営んでいたそうです。建物は江戸後期のもので、出桁造りと連子格子が綺麗に残されています。内部は非公開ですが、荷置き場・帳場・客室部・馬や・土間などの保存状態も良好だそうです。下の問屋は、飛脚問屋でもあり尾台家が営んでいました。建物は明和9(1772)年の大火以降のものです。妻入り本棟造りの豪壮な造りで、破風には懸魚がついています。また、板塀の上を這う松は樹齢300年余りなんだそうです。2軒の問屋は半月交代で仕事をしていたそうです。 旅籠は5軒ありました。和泉屋は文化・文政年間の建物で、明治期に養蚕のための改造がされたようですが、旅籠屋の原型をよく留めています。元禄期の建物とされる大黒屋も、玄関に大戸を持つ当時の建築様式を見ることができます。 前田原の名主屋敷などが残る裏道は、旧中山道の古道で江戸時代の生活道路でした。 中山道と並ぶ形で通り、飯玉神社の前を通り栄町で中山道に合流します。この道は道祖神などの石造物や焼石の石垣も残されており、当時の雰囲気を感じられる道になっています。 旧中山道沿いを歩いていると、各所に史跡案内板が設置されています。案内板を読みながら、かつての旅人たちの姿を想像しつつ、ゆったりとさんぽしてみてはいかがでしょうか。田園風景と浅間山の大パノラマのなか、新緑の季節には特に爽やかな風が吹き抜け、心身ともにリフレッシュできることでしょう。 寺社と史跡 次に、小田井宿周辺の寺社や史跡を見ていきましょう。 真楽寺 境内には長野県宝に指定されている三重塔や、御代田町指定文化財の観音堂、天然記念物の神代杉などがあります。甲賀三郎の龍神伝説発祥の地として知られ、聖徳太子、源頼朝、松尾芭蕉も参拝したと伝えられています。甲賀三郎龍伝説に基づいた龍神まつりが、毎年7月の最終土曜日に開催されています。真楽寺の境内で行われる龍神開眼式から始まり、杉木立に囲まれた神秘的な雰囲気の中、爆竹や龍神太鼓保存会「鼓響」の太鼓の音が響き渡ると、龍神が1年間の眠りから目を覚まします。このあと会場を龍神の杜公園に移し、最高の盛り上がりをみせます。 長倉神社・諏訪神社合殿 産土神で鎮守でもあり、社叢には推定樹齢200〜300年の古木が多く御代田町の指定天然記念物となっています。「小田井の道祖神まつり」は御代田町指定無形民俗文化財で、長倉神社・諏訪神社合殿での祭事を起点に行われます。藁で作られた大きなわら馬を引いて町内を練り歩くのですが、わら馬は子ども達が乗れるほどの大きさがあり、境内の神馬舎に保管されています。 御代田一里塚(大久保一里塚) 旅の目印であった一里塚も残されています。江戸初期に中山道が整備された際に作られ、寛永12年(1635年)の道路改修で街道から外れたことで、保存状態が良いまま残っています。当初は榎があったそうですが、現在はしだれ桜が植えられています。中山道佐久地域で原形をとどめるのはここだけであり、長野県史跡に指定されています。 宝珠院 樹齢300年のしだれ桜やアカマツがあり、御代田町の天然記念物に指定されています。 小田井城址 かつての山城の跡。小田井氏によって築城され、武田氏家臣板垣信方により落城した佐久屈指の大きさを誇る城でした。小田井宿の東側にあり、3方を囲う深い谷が強固な城壁となっていました。入口のW字の形をした堀や空堀、土塁、女性や子どもが逃げたと言われている「くぐり岩」の抜け穴跡が残っており、歴史を感じることができます。...
佐久・中山道さんぽ 第1弾|望月宿:レトロな街並みを楽しむ初夏のさんぽ道
こんにちは、プラザ佐久です。春が過ぎ、新緑の季節。どこかへ出かけたくなりますよね。佐久市の中山道沿いには、のんびり歩いて楽しめる宿場町が点在しています。今回の連載では、各宿場町の魅力や見どころをご紹介。初夏の空気と風景にぴったりの“新緑さんぽ”をご提案します。 第一弾の今回は「望月宿」をピックアップ。レトロな町並みや周辺の飲食店、観光地もあわせてご紹介します。 望月宿とは 望月宿(もちづきしゅく)は、中山道25番目の宿場町でした。本陣1・脇本陣1・旅籠9を中心に構成されており、大きな宿場町ではありませんでしたが、旅人や大名行列で賑わいを見せていました。 望月宿が知られるようになった背景には、古くから名馬の産地として名高かったことが挙げられます。この地域は「御牧ヶ原」と呼ばれる官牧地のひとつで、古代には朝廷に軍馬や儀礼用の馬を献上していた「駒の里」でした。信濃国内に16ヵ所あった御牧の中でも、望月宿は名馬の産地として高く評価されていました。旧暦の8月15日に名馬を献上していたそうです。この日は中秋の名月にあたり、満月のことを「望月」と呼ぶことから、この地域も望月と称されるようになったそうです。 望月宿については、別記事でも詳しく紹介していますのでご覧ください。【佐久エリア紹介】望月地区の魅力とは。歴史ある建物や風情が残る町並みを散策 参照:佐久商工会議所 町並み紹介・見どころ かつて本陣や旅籠(はたご)が並んでいた通りには、今も歴史的な建物や資料館があり、佐久市内では保存状態の良い宿場町のひとつです。 望月宿周辺には無料の駐車場があります。「おいでなんし望月へ駐車場」と「望月商工会佐久市観光協会望月支部駐車場」は、開けた場所にあるため、車を停めやすくおすすめです。「望月商工会駐車場」は、駐車スペースは10台程度ですが、主要エリアから近く、周辺の飲食店にも立ち寄りやすい場所にあります。道が狭く分かりづらい場所にあるので、運転の際にはご注意ください。 車を停めたら、さんぽのスタートです! 歴史を感じられる古い建物 通り沿いには、江戸時代から大正期の多彩な建築が並び、宿場町の面影を感じられます。中でも代表的な建物は、国の重要文化財の旅籠「真山家(大和屋)」、脇本陣を務めた「鷹野家」、本陣跡地に建つ「望月歴史民俗資料館」です。 望月宿の主要スポットは、徒歩圏内にまとまっているため、初めての方でも無理なく巡ることができます。 旅籠「大和屋(真山家)」は、望月宿で最も古い旅籠であり、江戸中期の明和2年(1765年)に建てられました。街道に面した堂々とした外観と、2階が1階より張り出した「出桁造り」と呼ばれる伝統的な構造が特徴で、漆喰の看板に「やまとや」と記されており、当時の繁栄ぶりがうかがえます。鷹野家は、脇本陣と問屋を兼ねていました。文政2年(1819年)の大火での焼失後に再建されています。切妻・桟瓦葺き、平入の構造が見られ、2階正面には千本格子、出桁部分には木鼻彫刻が施され、江戸後期の様式を色濃く残しています。かつて本陣だった大森家敷地に建つ望月歴史民俗資料館は、外観も内部も宿場の趣に合わせた造りとなっており、古代からの中山道の歴史や人々の暮らし、伝統を伝える展示が並んでいます。そのほか、望月宿の問屋を務めた安川家や尾臺家も江戸後期の建築様式を残しており、趣のある町並みを形作っています。 引用:佐久市デジタルフォトギャラリー 江戸時代末期に創業した山城旅館は、現在も旅館として営業しています。明治期の建物の外観には、旅籠らしさが残り歴史を感じられます。また、大正13年(1924年)に料亭として開業した井出野屋旅館は、和洋折衷の木造3階建てで大正モダンの趣が漂い、映画「犬神家の一族」や「君を忘れない」のロケ地にもなりました。残念ながら2023年に廃業していますが、建物は現存し、町並みの中でもひときわ存在感があります。 このように、望月宿には江戸時代から大正時代にかけての建築が共存し、時代の移り変わりを感じられます。通りを歩けば、往時の旅人や芸者、映画の登場人物たちの姿が浮かぶような情緒あふれる空間が広がっています。 歴史と信仰に触れる寺社と史跡 望月宿には、歴史ある寺社や史跡が点在しています。中でも大伴神社で行われる火祭り「榊祭り」は信州の奇祭として有名です。松明を手にした人々が山から駆け下り、その炎を鹿曲川へ投げ込む光景が幻想的な祭りです。このほかにも、・「信永院」:望月家や武田家と関わりがあり、鹿曲川河畔の高台に佇む禅宗寺院・「城光院」:望月城主の菩提寺、背後の山に望月城跡がある・「蟠龍窟・弁財天」:鹿曲川沿いにあり、静かな雰囲気で参拝や散策ができる・「望月城跡」:高台にあり、宿場を一望できる眺望の良い場所など、地域の歴史を感じられるスポットが点在しています。 榊祭りについては、別記事でも紹介していますので、ぜひご覧ください。長野県佐久市は多彩なお祭りが盛り沢山!地区ごとのイベント情報をご紹介 望月宿周辺グルメ ご当地グルメ 駒月みそかつ丼 まず注目なのが、ご当地グルメ「駒月みそかつ丼」です。地元産の雁喰味噌(がんくいみそ)を使っており、味噌の風味が店ごとに異なるので食べ比べも楽しめます。青木荘、あけぼのや、ふじた食堂、 La Festa(ラ・フェスタ)は、散策の途中でも立ち寄りやすい場所にあります。どのお店も地域に根ざしており、地元の方にも親しまれています。 雁喰味噌は和菓子にも使われ、味噌饅頭や味噌カステラなどが人気です。木村屋菓子店は、どら焼きが看板商品で、季節限定の商品も好評です。喜月堂は「喜最中」や、郷土の書家・比田井天来にちなんだ「天来最中」、焼菓子「岩魚」など、地域に根ざした和菓子が揃っています。 さらに詳しく知りたい方はこちらも合わせてご覧ください。参考:駒月みそかつ丼のパンフレット 高麗人参...
佐久・中山道さんぽ 第1弾|望月宿:レトロな街並みを楽しむ初夏のさんぽ道
こんにちは、プラザ佐久です。春が過ぎ、新緑の季節。どこかへ出かけたくなりますよね。佐久市の中山道沿いには、のんびり歩いて楽しめる宿場町が点在しています。今回の連載では、各宿場町の魅力や見どころをご紹介。初夏の空気と風景にぴったりの“新緑さんぽ”をご提案します。 第一弾の今回は「望月宿」をピックアップ。レトロな町並みや周辺の飲食店、観光地もあわせてご紹介します。 望月宿とは 望月宿(もちづきしゅく)は、中山道25番目の宿場町でした。本陣1・脇本陣1・旅籠9を中心に構成されており、大きな宿場町ではありませんでしたが、旅人や大名行列で賑わいを見せていました。 望月宿が知られるようになった背景には、古くから名馬の産地として名高かったことが挙げられます。この地域は「御牧ヶ原」と呼ばれる官牧地のひとつで、古代には朝廷に軍馬や儀礼用の馬を献上していた「駒の里」でした。信濃国内に16ヵ所あった御牧の中でも、望月宿は名馬の産地として高く評価されていました。旧暦の8月15日に名馬を献上していたそうです。この日は中秋の名月にあたり、満月のことを「望月」と呼ぶことから、この地域も望月と称されるようになったそうです。 望月宿については、別記事でも詳しく紹介していますのでご覧ください。【佐久エリア紹介】望月地区の魅力とは。歴史ある建物や風情が残る町並みを散策 参照:佐久商工会議所 町並み紹介・見どころ かつて本陣や旅籠(はたご)が並んでいた通りには、今も歴史的な建物や資料館があり、佐久市内では保存状態の良い宿場町のひとつです。 望月宿周辺には無料の駐車場があります。「おいでなんし望月へ駐車場」と「望月商工会佐久市観光協会望月支部駐車場」は、開けた場所にあるため、車を停めやすくおすすめです。「望月商工会駐車場」は、駐車スペースは10台程度ですが、主要エリアから近く、周辺の飲食店にも立ち寄りやすい場所にあります。道が狭く分かりづらい場所にあるので、運転の際にはご注意ください。 車を停めたら、さんぽのスタートです! 歴史を感じられる古い建物 通り沿いには、江戸時代から大正期の多彩な建築が並び、宿場町の面影を感じられます。中でも代表的な建物は、国の重要文化財の旅籠「真山家(大和屋)」、脇本陣を務めた「鷹野家」、本陣跡地に建つ「望月歴史民俗資料館」です。 望月宿の主要スポットは、徒歩圏内にまとまっているため、初めての方でも無理なく巡ることができます。 旅籠「大和屋(真山家)」は、望月宿で最も古い旅籠であり、江戸中期の明和2年(1765年)に建てられました。街道に面した堂々とした外観と、2階が1階より張り出した「出桁造り」と呼ばれる伝統的な構造が特徴で、漆喰の看板に「やまとや」と記されており、当時の繁栄ぶりがうかがえます。鷹野家は、脇本陣と問屋を兼ねていました。文政2年(1819年)の大火での焼失後に再建されています。切妻・桟瓦葺き、平入の構造が見られ、2階正面には千本格子、出桁部分には木鼻彫刻が施され、江戸後期の様式を色濃く残しています。かつて本陣だった大森家敷地に建つ望月歴史民俗資料館は、外観も内部も宿場の趣に合わせた造りとなっており、古代からの中山道の歴史や人々の暮らし、伝統を伝える展示が並んでいます。そのほか、望月宿の問屋を務めた安川家や尾臺家も江戸後期の建築様式を残しており、趣のある町並みを形作っています。 引用:佐久市デジタルフォトギャラリー 江戸時代末期に創業した山城旅館は、現在も旅館として営業しています。明治期の建物の外観には、旅籠らしさが残り歴史を感じられます。また、大正13年(1924年)に料亭として開業した井出野屋旅館は、和洋折衷の木造3階建てで大正モダンの趣が漂い、映画「犬神家の一族」や「君を忘れない」のロケ地にもなりました。残念ながら2023年に廃業していますが、建物は現存し、町並みの中でもひときわ存在感があります。 このように、望月宿には江戸時代から大正時代にかけての建築が共存し、時代の移り変わりを感じられます。通りを歩けば、往時の旅人や芸者、映画の登場人物たちの姿が浮かぶような情緒あふれる空間が広がっています。 歴史と信仰に触れる寺社と史跡 望月宿には、歴史ある寺社や史跡が点在しています。中でも大伴神社で行われる火祭り「榊祭り」は信州の奇祭として有名です。松明を手にした人々が山から駆け下り、その炎を鹿曲川へ投げ込む光景が幻想的な祭りです。このほかにも、・「信永院」:望月家や武田家と関わりがあり、鹿曲川河畔の高台に佇む禅宗寺院・「城光院」:望月城主の菩提寺、背後の山に望月城跡がある・「蟠龍窟・弁財天」:鹿曲川沿いにあり、静かな雰囲気で参拝や散策ができる・「望月城跡」:高台にあり、宿場を一望できる眺望の良い場所など、地域の歴史を感じられるスポットが点在しています。 榊祭りについては、別記事でも紹介していますので、ぜひご覧ください。長野県佐久市は多彩なお祭りが盛り沢山!地区ごとのイベント情報をご紹介 望月宿周辺グルメ ご当地グルメ 駒月みそかつ丼 まず注目なのが、ご当地グルメ「駒月みそかつ丼」です。地元産の雁喰味噌(がんくいみそ)を使っており、味噌の風味が店ごとに異なるので食べ比べも楽しめます。青木荘、あけぼのや、ふじた食堂、 La Festa(ラ・フェスタ)は、散策の途中でも立ち寄りやすい場所にあります。どのお店も地域に根ざしており、地元の方にも親しまれています。 雁喰味噌は和菓子にも使われ、味噌饅頭や味噌カステラなどが人気です。木村屋菓子店は、どら焼きが看板商品で、季節限定の商品も好評です。喜月堂は「喜最中」や、郷土の書家・比田井天来にちなんだ「天来最中」、焼菓子「岩魚」など、地域に根ざした和菓子が揃っています。 さらに詳しく知りたい方はこちらも合わせてご覧ください。参考:駒月みそかつ丼のパンフレット 高麗人参...
ほっとぱーく浅科にちゃたまやが出店・魅力をご紹介
車でのお出かけの際に、休憩所がてら道の駅を利用する方は多いのではないでしょうか。佐久市内にも魅力的な道の駅がいくつかありますが、今回はその中から「ほっとぱーく浅科」の最新情報をお届けします。 市内で人気の卵とスイーツのお店である「ちゃたまや」が、2025年4月から道の駅「ほっとぱーく浅科」に新たに出店(※)しました。この記事では、出店の詳細とその魅力をご紹介します。 ※ちゃたまやを運営する有限会社ブラウンエッグファームが2025年4月から指定管理者となりました 佐久市内にある道の駅 「ほっとぱーく・浅科」は長野県佐久市甲、国道142号線沿いにある道の駅です。 中部横断自動車道の佐久南ICから車で10〜15分程の場所に位置しており、国道沿いに面した「ふれあい広場」からは、雄大な浅間山や荒船連山と、遮るもののない広大な田園風景が広がっており、運転の疲れを癒せる魅力的な場所です。 24時間使用可能な駐車場は普通車48台、大型車7台、身体障害者用2台のスペースが確保されており、EV充電スタンドも完備されています。トイレ、休憩所の施設はもちろんのこと、郷土料理提供館(あさしな亭)では、幻のお米と言われている「五郎兵衛米」を使用した料理が楽しめます。ふれあい広場に面したデッキスペースでは、ペットの同伴も可能なので景色を楽しみながら食事をすることができます。また、五郎兵衛米をはじめ地元農家で作られた新鮮野菜などの農産物や、地域の特産品であるやしま豆腐、矢島の凍み豆腐(冬季のみ)、お酒等の販売もされています。 佐久市の人気店ちゃたまやが出店 2025年4月1日から道の駅ほっとぱーく浅科の指定管理者が、「ちゃたまや」を運営する有限会社ブラウンエッグファームになりました。佐久市の公募により選ばれたもので、5年間の管理運営をしていくこととなり、2025年4月12日に売店がリニューアルオープンしたそうです。 どんな商品が揃っている? リニューアルした売店では、えるごらん卵など数種類の卵や、鶏肉と卵を使ったお弁当、お惣菜、シュークリーム、プリン、ジェラート、焼き菓子など、ちゃたまやの商品が数多く販売されているようです。 また、お土産屋さんとして定番の信州土産が揃っていたり、地元の方が作られた野菜やパン、総菜といった直売所のような品揃えもあります。旅行者はもちろん地元の人でも普段の買い物に利用できるような品揃えとなっているようです。 ジェラートなどのスイーツはちゃたまやで人気の商品ですし、お弁当は店内にレジが用意されていますのでその場で温めて食べることもできます。美味しいグルメと共にふれあい広場でほっと一息、景色も楽しみながら休憩していただけることでしょう。 また、レストラン「あさしな亭」では、こだわり卵を使った新メニューが加わっています。 ・ひよこ定食 600円(税込み) 選べる高級卵1個、週替りのおかず、味噌汁付き・にわとり定食 1000円(税込み) 選べる高級卵1個、他5種類ほどの卵は食べ放題、ご飯は丼2杯まで 週替りのおかず、味噌汁付き 食べ放題には様々なジャンルがありますが、「卵」が食べ放題なのは珍しいかもしれませんね。 参考:レストラン「あさしな亭」 ちゃたまやの魅力 ちゃたまやの本店である浅科店は、佐久市桑山にある卵とスイーツの専門店です。平日でも多くのお客さんで賑わい、休日や連休となれば地元のみならず県外ナンバーの車で駐車場がいっぱいになる人気店となっています。 地元で生産されているこだわりの詰まった卵をご紹介します。 えるごらん命 天然抗酸化物エルゴチオネイン(認知症や美容への効果が期待されている成分)を豊富に含んだ世界唯一のたまごだそうです。味にコクが出るように魚を食べさせるため、通常は卵に生臭さが残るそうですが、「えるごらん命」では臭いがないことが特徴だそうです。 エルゴエージェット えるごらん命の成分に必須脂肪酸であるオメガ3を加えたものだそうで、オメガ3は血液をサラサラにして、動脈硬化などを予防する効果が認められており、積極的に摂りたい栄養素でもあるそうです。エルゴエージェットはそんな必須脂肪酸を卵と食べるという自然な形で取り入れることが出来ますね。 浅間小町 長野県知事賞・農林水産祭参加畜産共進会最優秀賞受賞を受賞したことのある「浅間小町」は、味にクセがなく、濃厚なため生のままでも食べやすくなっているそうです。 また、泡立ちがよく風味も豊かなためスイーツの材料としても人気がある卵だそうです。ちゃたまやでも「浅間小町」を使ったシュークリームやプリン、カステラなどが店頭に並んでいます。 新鮮で高品質な卵が揃っているちゃたまやでは、卵の風味を活かして作られたスイーツにもこだわりが詰まってます。生菓子はシンプルな原材料で作ることで、卵をはじめ素材のよさを活かすことで美味しさを追及しているそうです。そんなスイーツや焼き菓子をご紹介します。 シュークリーム 開業以来、同じレシピで作られているシュークリームは、濃厚なクリームと硬めに仕上げたシュー生地が特徴で食べ応えがあます。このシュークリームで、ちゃたまやを知った方も多い定番商品となっています。その中でも、カスタードと生クリームが入ったダブルシューが一番人気なのだそうです。季節毎に3種類のシュークリームを揃えているそうで、お好きなものを選べるようになっています。...
ほっとぱーく浅科にちゃたまやが出店・魅力をご紹介
車でのお出かけの際に、休憩所がてら道の駅を利用する方は多いのではないでしょうか。佐久市内にも魅力的な道の駅がいくつかありますが、今回はその中から「ほっとぱーく浅科」の最新情報をお届けします。 市内で人気の卵とスイーツのお店である「ちゃたまや」が、2025年4月から道の駅「ほっとぱーく浅科」に新たに出店(※)しました。この記事では、出店の詳細とその魅力をご紹介します。 ※ちゃたまやを運営する有限会社ブラウンエッグファームが2025年4月から指定管理者となりました 佐久市内にある道の駅 「ほっとぱーく・浅科」は長野県佐久市甲、国道142号線沿いにある道の駅です。 中部横断自動車道の佐久南ICから車で10〜15分程の場所に位置しており、国道沿いに面した「ふれあい広場」からは、雄大な浅間山や荒船連山と、遮るもののない広大な田園風景が広がっており、運転の疲れを癒せる魅力的な場所です。 24時間使用可能な駐車場は普通車48台、大型車7台、身体障害者用2台のスペースが確保されており、EV充電スタンドも完備されています。トイレ、休憩所の施設はもちろんのこと、郷土料理提供館(あさしな亭)では、幻のお米と言われている「五郎兵衛米」を使用した料理が楽しめます。ふれあい広場に面したデッキスペースでは、ペットの同伴も可能なので景色を楽しみながら食事をすることができます。また、五郎兵衛米をはじめ地元農家で作られた新鮮野菜などの農産物や、地域の特産品であるやしま豆腐、矢島の凍み豆腐(冬季のみ)、お酒等の販売もされています。 佐久市の人気店ちゃたまやが出店 2025年4月1日から道の駅ほっとぱーく浅科の指定管理者が、「ちゃたまや」を運営する有限会社ブラウンエッグファームになりました。佐久市の公募により選ばれたもので、5年間の管理運営をしていくこととなり、2025年4月12日に売店がリニューアルオープンしたそうです。 どんな商品が揃っている? リニューアルした売店では、えるごらん卵など数種類の卵や、鶏肉と卵を使ったお弁当、お惣菜、シュークリーム、プリン、ジェラート、焼き菓子など、ちゃたまやの商品が数多く販売されているようです。 また、お土産屋さんとして定番の信州土産が揃っていたり、地元の方が作られた野菜やパン、総菜といった直売所のような品揃えもあります。旅行者はもちろん地元の人でも普段の買い物に利用できるような品揃えとなっているようです。 ジェラートなどのスイーツはちゃたまやで人気の商品ですし、お弁当は店内にレジが用意されていますのでその場で温めて食べることもできます。美味しいグルメと共にふれあい広場でほっと一息、景色も楽しみながら休憩していただけることでしょう。 また、レストラン「あさしな亭」では、こだわり卵を使った新メニューが加わっています。 ・ひよこ定食 600円(税込み) 選べる高級卵1個、週替りのおかず、味噌汁付き・にわとり定食 1000円(税込み) 選べる高級卵1個、他5種類ほどの卵は食べ放題、ご飯は丼2杯まで 週替りのおかず、味噌汁付き 食べ放題には様々なジャンルがありますが、「卵」が食べ放題なのは珍しいかもしれませんね。 参考:レストラン「あさしな亭」 ちゃたまやの魅力 ちゃたまやの本店である浅科店は、佐久市桑山にある卵とスイーツの専門店です。平日でも多くのお客さんで賑わい、休日や連休となれば地元のみならず県外ナンバーの車で駐車場がいっぱいになる人気店となっています。 地元で生産されているこだわりの詰まった卵をご紹介します。 えるごらん命 天然抗酸化物エルゴチオネイン(認知症や美容への効果が期待されている成分)を豊富に含んだ世界唯一のたまごだそうです。味にコクが出るように魚を食べさせるため、通常は卵に生臭さが残るそうですが、「えるごらん命」では臭いがないことが特徴だそうです。 エルゴエージェット えるごらん命の成分に必須脂肪酸であるオメガ3を加えたものだそうで、オメガ3は血液をサラサラにして、動脈硬化などを予防する効果が認められており、積極的に摂りたい栄養素でもあるそうです。エルゴエージェットはそんな必須脂肪酸を卵と食べるという自然な形で取り入れることが出来ますね。 浅間小町 長野県知事賞・農林水産祭参加畜産共進会最優秀賞受賞を受賞したことのある「浅間小町」は、味にクセがなく、濃厚なため生のままでも食べやすくなっているそうです。 また、泡立ちがよく風味も豊かなためスイーツの材料としても人気がある卵だそうです。ちゃたまやでも「浅間小町」を使ったシュークリームやプリン、カステラなどが店頭に並んでいます。 新鮮で高品質な卵が揃っているちゃたまやでは、卵の風味を活かして作られたスイーツにもこだわりが詰まってます。生菓子はシンプルな原材料で作ることで、卵をはじめ素材のよさを活かすことで美味しさを追及しているそうです。そんなスイーツや焼き菓子をご紹介します。 シュークリーム 開業以来、同じレシピで作られているシュークリームは、濃厚なクリームと硬めに仕上げたシュー生地が特徴で食べ応えがあます。このシュークリームで、ちゃたまやを知った方も多い定番商品となっています。その中でも、カスタードと生クリームが入ったダブルシューが一番人気なのだそうです。季節毎に3種類のシュークリームを揃えているそうで、お好きなものを選べるようになっています。...
夏の夜空を彩る花火大会をご紹介
こんにちは。プラザ佐久です。 夏と言えば花火に祭りですよね。毎年楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。佐久市内でも夏に開催されるお祭りが沢山あります。 今回はその中でも花火大会についてお届けします。鑑賞スポットやアクセス情報、服装の注意点まで、初めて訪れる方でも安心して楽しめるように詳しくご紹介します。 佐久市の熱い夏!夜空を彩る花火大会 夏になると、自宅で花火をしたり、お祭りや花火大会の開催をわくわくしながら過ごすなんて経験があるのではないでしょうか。佐久市でも夏の花火大会といえばこれ!というおなじみの花火大会が沢山あります。開催地域の皆さんや運営に携わる方たちの熱い思いが込められた花火大会をご紹介します。 佐久市内の花火大会情報 佐久市内で行われる花火大会の情報をご紹介します。 佐久市内最大規模!千曲川大花火大会 会場は、佐久市中込にある佐久大橋〜野沢橋の間の千曲川河川敷です。千曲川の中州から毎年約4千発が打上がる花火は、ワイドスターマイン、野沢橋付近で行われるナイアガラの滝、音楽と共に打ちあがるミュージックスターマインなど迫力満点!華やかな構成は観客を魅了し、千曲川に映りこむ姿も美しいです。そんな千曲川大花火大会は、佐久市内では最大規模を誇っており、佐久市の夏を象徴する花火大会です。 画像引用:佐久市デジタルフォトギャラリー 2025年 第63回佐久千曲川大花火大会 日時:8月15日(金)19:30~場所:千曲川河川敷 佐久大橋~野沢橋間アクセス:JR小海線中込駅から徒歩約7分 千曲バス山手線本町から徒歩約15分 佐久大橋から野沢橋間の千曲川河川敷周辺で交通規制あり※雨天開催(荒天順延) 鑑賞スポット メイン会場の野沢橋付近 ナイアガラの滝を目の前で見ることができます。毎年かなりの混雑となりますので、場所取りは早めがお勧めです。千曲川大花火大会は、打ち上げ場所から鑑賞エリアまでの距離が近いという特徴があります(法律の関係上可能になっています)。花火がほぼ真上に打ち上がる迫力と臨場感が体験できます。花火の破片が降ってくることもありますのでご注意ください。 佐久大橋付近 千曲川に沿って開けた墓所もあるため、花火の全景が見渡せるエリアです。ナイアガラ滝は、少し見えにくくなります。 望月橋付近 混雑を避けて鑑賞できるので、レジャーシートを広げて落着いて楽しむことが出来ます。小さなお子様連れや、渋滞を避けたいという方は、少し離れてしまいますが佐久市役所や道の駅ヘルシーテラス佐久南などからの鑑賞もお勧めです。大きな花火大会ですし、遮るものも少ない地域なので、遠くからでも綺麗に見えます。渋滞の心配も少ないという点もおすすめポイントです。 参考:第63回佐久千曲川大花火大会(佐久市HP) 今年も開催されるのが楽しみな千曲川大花火大会ですが、近年では開催継続が危ぶまれる状況もありました。担い手不足と実行委員会の高齢化を理由に2023年に大会終了が発表されたことがありました。 しかし、地域住民から開催を求める声に応えるべく、佐久市が大会継続について再検討。そして、新たな組織委員会の設立が決まると、従来の商店街主体の体制から、市・観光協会・商工会議所などが加わり、運営体制の強化と若返りに力を入れ、持続可能な運営を目指すようになったそうです。 大会継続の危機を乗り越え、沢山の関係者が思いをもって開催に尽力しています。夏の夜に打ちあがる鮮やかな花火をぜひ楽しんでくださいね。 個人でもスポンサーとして花火の提供もできるそうなので、8月のお盆の時期に故人を偲ぶ追悼花火や家族の節目を祝う記念花火などによって、大会を更に盛り上げるのも良いのではないでしょうか。 ローカル感が魅力!浅科どんどん祭り・納涼花火大会 画像引用:佐久市デジタルフォトギャラリー 佐久市浅科地区にある浅科総合グラウンド周辺で、毎年8月14日に行われるお祭りです。JR佐久平駅から車で約15分 、上信越自動車道佐久ICからは約20分程の距離にあります。昼の部では、午後3時ごろからら魚のつかみ取りや中山道宿場太鼓の演奏、盆踊りでは地域で継承されている浅科音頭などが行われ、子どもも大人も楽しめるプログラムが用意されています。 そして夜の部では、夜7時過ぎから納涼花火大会が開催されます。約2千発が打ち上がり、なかでも注目ポイントは、東信随一と言われる尺玉花火です。佐久地域で尺玉が見られるのは、浅科の納涼花火大会だけです。...
夏の夜空を彩る花火大会をご紹介
こんにちは。プラザ佐久です。 夏と言えば花火に祭りですよね。毎年楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。佐久市内でも夏に開催されるお祭りが沢山あります。 今回はその中でも花火大会についてお届けします。鑑賞スポットやアクセス情報、服装の注意点まで、初めて訪れる方でも安心して楽しめるように詳しくご紹介します。 佐久市の熱い夏!夜空を彩る花火大会 夏になると、自宅で花火をしたり、お祭りや花火大会の開催をわくわくしながら過ごすなんて経験があるのではないでしょうか。佐久市でも夏の花火大会といえばこれ!というおなじみの花火大会が沢山あります。開催地域の皆さんや運営に携わる方たちの熱い思いが込められた花火大会をご紹介します。 佐久市内の花火大会情報 佐久市内で行われる花火大会の情報をご紹介します。 佐久市内最大規模!千曲川大花火大会 会場は、佐久市中込にある佐久大橋〜野沢橋の間の千曲川河川敷です。千曲川の中州から毎年約4千発が打上がる花火は、ワイドスターマイン、野沢橋付近で行われるナイアガラの滝、音楽と共に打ちあがるミュージックスターマインなど迫力満点!華やかな構成は観客を魅了し、千曲川に映りこむ姿も美しいです。そんな千曲川大花火大会は、佐久市内では最大規模を誇っており、佐久市の夏を象徴する花火大会です。 画像引用:佐久市デジタルフォトギャラリー 2025年 第63回佐久千曲川大花火大会 日時:8月15日(金)19:30~場所:千曲川河川敷 佐久大橋~野沢橋間アクセス:JR小海線中込駅から徒歩約7分 千曲バス山手線本町から徒歩約15分 佐久大橋から野沢橋間の千曲川河川敷周辺で交通規制あり※雨天開催(荒天順延) 鑑賞スポット メイン会場の野沢橋付近 ナイアガラの滝を目の前で見ることができます。毎年かなりの混雑となりますので、場所取りは早めがお勧めです。千曲川大花火大会は、打ち上げ場所から鑑賞エリアまでの距離が近いという特徴があります(法律の関係上可能になっています)。花火がほぼ真上に打ち上がる迫力と臨場感が体験できます。花火の破片が降ってくることもありますのでご注意ください。 佐久大橋付近 千曲川に沿って開けた墓所もあるため、花火の全景が見渡せるエリアです。ナイアガラ滝は、少し見えにくくなります。 望月橋付近 混雑を避けて鑑賞できるので、レジャーシートを広げて落着いて楽しむことが出来ます。小さなお子様連れや、渋滞を避けたいという方は、少し離れてしまいますが佐久市役所や道の駅ヘルシーテラス佐久南などからの鑑賞もお勧めです。大きな花火大会ですし、遮るものも少ない地域なので、遠くからでも綺麗に見えます。渋滞の心配も少ないという点もおすすめポイントです。 参考:第63回佐久千曲川大花火大会(佐久市HP) 今年も開催されるのが楽しみな千曲川大花火大会ですが、近年では開催継続が危ぶまれる状況もありました。担い手不足と実行委員会の高齢化を理由に2023年に大会終了が発表されたことがありました。 しかし、地域住民から開催を求める声に応えるべく、佐久市が大会継続について再検討。そして、新たな組織委員会の設立が決まると、従来の商店街主体の体制から、市・観光協会・商工会議所などが加わり、運営体制の強化と若返りに力を入れ、持続可能な運営を目指すようになったそうです。 大会継続の危機を乗り越え、沢山の関係者が思いをもって開催に尽力しています。夏の夜に打ちあがる鮮やかな花火をぜひ楽しんでくださいね。 個人でもスポンサーとして花火の提供もできるそうなので、8月のお盆の時期に故人を偲ぶ追悼花火や家族の節目を祝う記念花火などによって、大会を更に盛り上げるのも良いのではないでしょうか。 ローカル感が魅力!浅科どんどん祭り・納涼花火大会 画像引用:佐久市デジタルフォトギャラリー 佐久市浅科地区にある浅科総合グラウンド周辺で、毎年8月14日に行われるお祭りです。JR佐久平駅から車で約15分 、上信越自動車道佐久ICからは約20分程の距離にあります。昼の部では、午後3時ごろからら魚のつかみ取りや中山道宿場太鼓の演奏、盆踊りでは地域で継承されている浅科音頭などが行われ、子どもも大人も楽しめるプログラムが用意されています。 そして夜の部では、夜7時過ぎから納涼花火大会が開催されます。約2千発が打ち上がり、なかでも注目ポイントは、東信随一と言われる尺玉花火です。佐久地域で尺玉が見られるのは、浅科の納涼花火大会だけです。...