歴史が息づく中山道・佐久の宿場町めぐり

こんにちは。プラザ佐久です。

佐久市には魅力的な場所がたくさんありますが、中でも「中山道6つの宿場」としても知られています。

小田井宿・岩村田宿・塩名田宿・八幡宿・望月宿・茂田井間の宿

今回は、今なお歴史の息吹を感じられる場所として知られている、この中山道6つの宿場についてご紹介させていただきます。

中山道とは?

まずはじめに、中山道とは江戸時代に整備された五街道の一つで、京都と江戸を結ぶ全長約530kmの主要街道のことです。

東海道と並ぶ重要な幹線道路であり、内陸の山間部を越える難所が多かったことから、"山の道"とも呼ばれていたそうです。

中山道には69の宿場が設けられ、旅人たちが宿泊や休息を取るために利用しました。

そのうちの6か所、6つの宿場が佐久市内にあります。

1. 小田井宿(おたいしゅく)

江戸から見て、佐久市内にある最初の宿場が小田井宿(おたいしゅく)です。

佐久市東部に位置し、中山道の起点ともいえる場所です。小田井宿は中山道と小県郡方面に向かう別街道との分岐点に位置し、多くの旅人が行き交う交通の要衝として栄えました。

現在は佐久インターから北に位置しており、「小田井」という地名も残っています。ヤッホーブルーイング佐久醸造所やスキーガーデンパラダなどが近くにあり、御代田町が隣接しています。

今なお宿場の風情を感じる街並みが残っており、古い町家が軒を連ね、当時の面影を感じさせる小道が続いています。

2. 岩村田宿(いわむらだしゅく)

小田井宿からほど近い場所にあるのが、岩村田宿(いわむらだしゅく)です。

岩村田宿は、中山道の中でも特に賑わった宿場の一つであり、佐久市の中心部に位置しています。かつての城下町でもあった岩村田は、宿場町としての役割に加え、商業や行政の中心地としても栄えました。

現在も岩村田は佐久の中でも中心的な存在で、学校、警察署、病院、商業施設、そして商店街などで賑わっています。

3. 塩名田宿(しおなだしゅく)

塩名田宿(しおなだしゅく)は、岩村田宿から中山道をさらに西へ進んだところに位置する宿場です。塩名田宿は中山道の中でも比較的規模の小さな宿場でしたが、交通の要所としての役割を果たしていました。

塩名田宿の特徴は、宿場町特有の静けさと落ち着きと言われています。現在では当時の建物は少なくなりましたが、塩名田宿の名残を感じさせる石碑や旧家がいくつか残っています。

4. 八幡宿(やわたしゅく)

塩名田宿からさらに進むと到着するのが、八幡宿(やわたしゅく)です。

八幡宿は中山道の宿場町の中でも戦略的に重要な位置にあり、かつては多くの武士や商人が利用したそうです。宿場名の由来となった「八幡神社」は、古くから地域の守護神として信仰されてきたそうです。

現在も八幡宿周辺には、宿場町らしい面影が残っており、八幡神社の境内は地域の人々に大切にされています。八幡神社では、年中行事や祭りが行われ、地元の伝統文化に触れることができます。

現在は五郎兵衛米で知られる浅科地区として浅科支所や小学校、中学校などが位置しています。

5. 望月宿(もちづきしゅく)

佐久市の西部に位置する望月宿(もちづきしゅく)は、江戸から数えて25番目の宿場。
中山道の中でも特に風光明媚な宿場として知られています。江戸時代には、宿場町と共に城下町としての役割も持っており、地元の歴史や文化を色濃く反映しています。

望月宿の見どころは、江戸時代の風情が色濃く残る街並みと史跡群です。特に「望月陣屋跡」は、江戸時代に望月藩が置かれた場所であり、現在は公園として整備されています。

また「望月歴史民俗資料館」では、望月宿の歴史や文化に関する展示が充実しており、宿場町の成り立ちや当時の人々の暮らしぶりを学ぶことができます。望月宿は、山々に囲まれた美しい風景と共に、歴史の魅力を存分に味わえる場所です。

近代的には旧望月町として、現在は佐久市との合併によって昔の面影を残しながらも発展しています。

6. 茂田井間の宿(もたいあいのしゅく)

中山道の佐久市内にある最後の宿場が、茂田井間の宿(もたいあいのしゅく)です。

茂田井間の宿は、望月宿と芦田宿(立科町)の間に位置し、かつては多くの旅人が休息を取った場所でした。「間の宿」とは、本来の宿場と宿場の間に位置し、旅人が宿泊や休憩を取るための場所として設けられた宿場のことを指していたそうです。

茂田井間の宿の魅力は、他の宿場に比べて自然の中に溶け込むような静寂と、昔ながらの農村風景といえるのではないでしょうか。宿場としての規模は小さかったものの、宿泊施設や茶屋があり、当時の旅人にとっては重要な休息地点でした。

元禄2年(1689年)名主市郎右衛門が酒造りをはじめ、現在は大澤酒造と武重本家酒造の2軒の造り酒屋があり、武重本家酒造の通りに面した蔵の敷地には若山牧水の歌碑があります。

現在も、立科町へとつながる、のどかな田園風景を眺めながら、車でのドライブはもちろん、自転車でのサイクリングや徒歩でのウォーキングを楽しみながら、中山道の歴史を体感することができます。

まとめ

中山道の佐久市内に点在する6つの宿場町には、それぞれ異なる魅力と歴史が詰まっています。

現在でも古い町家や歴史的な建造物、そして静かに佇む神社仏閣など、江戸時代の旅人たちが見たであろう風景をそのままに残している場所もあれば、現代の暮らしに合わせて発展している場所もあります。

歴史と現代どちらも感じながら、車でのドライブはもちろん、気候の良い季節には自転車でのサイクリングで回っていただく、といった時間の過ごし方も大変オススメです。

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