【佐久エリア紹介】望月地区の魅力とは。歴史ある建物や風情が残る町並みを散策
こんにちは、プラザ佐久です。佐久市は複数の自治体が合併し、今の姿となっているのをご存知でしょうか?このシリーズでは、それぞれ異なる佐久市内の各エリアの魅力をお伝えしています。今回は、望月(もちづき)エリアについてご紹介します。
佐久市の望月エリアとは?
長野県佐久市の南西部に位置する、望月(もちづき)エリア。かつては中山道二十五番目の宿場町・望月宿として発展しました。2005(平成17)年4月1日に佐久市と望月町、浅科村、臼田町が合併し、今の「佐久市」となりました。
南には絶景の春日渓谷があり、温泉地としても知られている望月。ここからは、望月エリアの魅力を詳しくご紹介します。
山林が広がり、自然と観光資源に恵まれる地域
望月地区(旧望月町)は長野県の東部、標高2,530mの蓼科山の裾野が広がる山麓丘陵地帯にあり、集落の多くは標高650m~800mに分布しています。
渓谷や温泉、ゴルフ場、石仏などの観光資源に恵まれ、面積の半分は山林が占めている、のどかな中山間地域。地区内には鹿曲川(かくまがわ)をはじめとする4つの川が流れており、その周辺に田畑や住宅地が形成されています。
主集落の望月を中心として、稲作・畑作・林業や、薬用人参の生産、酒造などさまざまな産業があります。
名馬と石仏が有名な里
第35回駒の里草競馬大会①(DL:2025/1/8、撮影:佐久市、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス表示 4.0 国際から転載)
望月は平安時代から「駒の里」と呼ばれています。8月の満月(望月)の日に、朝廷へ名馬を納めたことが地名の由来といわれており、馬の産地として名高い場所でした。現代にも「駒の里」の名残りは受け継がれており、毎年11月には草競馬大会が開催されています。
そして「石仏の里」としても知られる望月。石仏は3,000基以上あり、祠形(ほこらがた)や石像形など形はさまざまです。なかでも140基ある道祖神は、烏帽子(えぼし)をかぶり宮中の法衣をまとって酒を酌み交わしている姿の道祖神などの様子が像となって石に刻まれています。
望月へお出かけの際は、そうした歴史を感じられる場所を巡ってみてはいかがでしょうか。
望月を楽しめるスポットやイベント
望月エリアには、中山道の宿場町・望月宿の歴史ある町並みを散策するほか、望月馬事公苑や望月少年自然の家がありアクティビティも楽しめるスポットもあります。
中山道の宿場町として栄えた「望月宿」
かつては中山道二十五番目の宿場町・望月宿として栄えた望月。現在も当時の建物が多く残っています。 中山道望月宿散策マップでは、望月宿の本陣跡地に建つ「望月歴史民俗資料館」や、重要文化財に指定されている出桁造りの旅籠「真山(さなやま)家」(大和屋)などをイラストで紹介しています。ぜひマップを片手に、歴史ある街並みの散策を楽しんでみてください。
信州の奇祭として名を誇る「榊(さかき)祭り」
榊祭り①(令和6年)
(DL:2025/1/8、撮影:佐久市、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス表示 4.0 国際から転載)
望月では毎年8月15日に、旧中山道・望月宿一帯で「榊(さかき)祭り」が行われます。火と榊によって一切の不浄を払い清め、五穀豊穣や無病災を祈るもので、“信州の奇祭”ともいわれる火祭りです。
お祭りでは子ども神輿や横笛、船引き、望月太鼓、民踊流し、榊神輿などが行われます。特に大勢の参加者が松明を手に山から駆け下り、その炎を次々に鹿曲川へと投げ込む様子はとても幻想的です。
乗馬を気楽に体験できる「望月馬事公苑」
望月馬事公苑は、初心者から上級者まで年齢を問わず乗馬を体験できる施設です。お子様から乗馬が体験できる「引き馬」や、乗馬初心者から騎乗技術のレベルアップまで、ニーズに合わせ一対一の乗馬レッスンが受けられる「通常レッスン」などが体験できます。
まず、馬に乗ることを体験してみたい方には「お試し乗馬レッスン」がおすすめ。馬の背中で揺られる感覚を、気軽に味わえます。
参考:望月馬事公苑
多彩な自然体験ができる「長野県望月少年自然の家」
北八ヶ岳の麗峰、蓼科山の裾野に広がる豊かな森林に囲まれた少年自然の家。家族や友人、仕事仲間などと、キャンプやフィールドアスレチック、スケート、川遊びなどさまざまなアクティビティが楽しめる施設です。
少年自然の家では、アクティビティを通じて自然の素晴らしさを感じてもらうことを目的に、多彩なイベントを企画。例として、夏にはカヌー体験教室、冬にはスノーシューでの雪山散歩などを行っています。
宿泊は、キャンプ場テント泊で小中学生は1人1泊200円、25歳以上の方でも1泊600円(2025年1月時点)とリーズナブル。レンタル品が充実しているので、キャンプ初心者の方や荷物を少なくしたい方でも安心です。
参考:長野県望月少年自然の家
望月の特産品
歴史ある望月では、伝統的な食材を使った名産品や長年親しまれている特産品があります。ここでは、代表的な特産品を3つご紹介します。
栽培地の標高は国内随一「高麗人参」
高麗人参は動脈硬化や糖尿病などに効能があるほか、疲労回復、病後の回復を早める働きや滋養強壮作用もあるとされ、古くから漢方薬として用いられてきた薬用作物です。
現在の主な産地は、ここ佐久市周辺と会津若松市周辺(福島県)、出雲市周辺(島根県)の3カ所。特に望月地域の栽培地の標高は、国内随一です。
市内では、高麗人参エキスや4年・6年根生人参といった商品を購入することができます。大切な方への、望月土産としていかがでしょうか。
まろやかでやさしい味「望月高原ヨーグルト」
地元産の生乳を100%使用した「望月高原ヨーグルト」も特産品の一つ。ヨーグルトの原料は、工場から5km圏内にある4戸の酪農家が搾乳した生乳を使用。生乳は2時間以内に工場で受け入れ、必要最小限の時間で商品としているため、フレッシュな味わいが特長です。
開業以来、香料や酸味料、保存料を一切使わないこだわりの製法でつくり続けており、濃厚で風味豊かな味は30年以上にわたって地元の方に親しまれています。
買ってすぐに飲むのもよいですし、そのままご自宅へ冷蔵発送するのもよいですね。
雁喰味噌を使った「駒月みそかつ丼」
「駒月みそかつ丼」とは、中山道・望月宿で生まれたご当地グルメです。特産品開発で注目した「雁喰(がんくい)豆」は、望月周辺で昔から栽培されていたといわれる黒豆の一種。この地元産の豆を復活させ、地元で醸した雁喰味噌を使用して誕生したのが「駒月みそかつ丼」です。「駒月」は、平安時代から駒の里として知られる望月に由来して命名されました。
望月宿では、各店がオリジナルの味を競っています。何日か滞在されるのであれば、お店の味を食べ比べてもよいですね。また、雁喰味噌はみそかつ丼だけでなく、味噌風味のおまんじゅうやカステラなどにも使われています。
自然と歴史ある町並みが織りなす望月へ
佐久市望月エリアは、標高が高く山々に隣接した自然の風景があり、町並みを散策することでも歴史を感じることができます。望月へお出かけの際は、ぜひお気に入りのイベントやアクティビティ、グルメを見つけてみてくださいね。
お土産をご購入の際は、佐久平駅に併設されているプラザ佐久へお立ち寄りくださいませ。